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防犯コラムColumn

「建物の防犯」のアーカイブ

【NEWS】カギを無くしたという嘘

マンションの危険について連載しましたが「まさに!こういう点が危ない!」というニュースが起きました。
【カギ無くしたと他住人にオートロック開けさせる】
北海道札幌市で深夜1時近く、元交際相手の男性の住む集合住宅へ侵入する為に住人を装って他住人に「カギを無くしたから開けてほしい」とインターフォンで伝え、オートロックを解除してもらった女性の事件です。
おそらく非常に寒い12月の北海道で深夜1時近くの出来事ですから、他住人の方もかわいそうに思って開けてしまったのでしょうかね。

自分以外の住人も開閉できる集合住宅(マンション・アパート等)において、オートロックは我が身を守る役には立たない、オートロックに頼ってはいけないということです。
そして自分を訪ねてくる者以外、如何なる理由であっても自分の鍵で開けられない人を通してはいけないということです。エントランスのオートロックは住人以外を通した結果に責任を持ちきれるのか、誰かに被害が及ばないか、をしっかり考え判断する必要があります。

掲載したばかりの内容と重複しますので細かいことは書かず、リンクのみにさせて頂きます。
【マンションの危険 ①人】 【マンションの危険 ②建物】
※「カギを無くした」という嘘をつく手口を①の記事にも追記しておきます。



マンションの危険 ②建物

エントランスで各戸順番にインターフォンを鳴らしていく人を見かけたことはありませんか?
セールスの方かもしれませんし、セールスを装った侵入盗が不在宅を確認しているのかもしれません。
 ※参考【泥棒の真の姿とは】

応答して断った→何事も起こらなかった。またはカメラで確認してセールスっぽいから居留守を使った。
いずれにせよ、こんなことがあった時は暫く注意を払った方がいいかもしれません。誰かがセールスマンを通してしまい、玄関へ直接訪問されるかもしれませんし、不在宅を把握した侵入盗がマンション内をうろついているかもしれません。
そして居留守を使ったお宅は…玄関だけでなくベランダ側にも気を配った方がよいでしょう。

マンションを狙う侵入盗を侵入手口で分けると、『共有出入口の隙を突く侵入盗』『1~2階狙いの侵入盗』『対策済みの1~2階を避けて3階辺りから狙う侵入盗』『屋上へ上がれる経路を探す侵入盗』になります。
侵入した場所がベランダや窓のある部分なら『窓の無締りまたはこじ破り』で屋内へ侵入。玄関側なら『無締りを物色して回る』あるいは『侵入しやすい家を物色して回る』でしょう。

ということで、今回はマンションの建物としての侵入されやすさについてです。


■死角や足がかりが多い

一軒家よりマンションの方が敷地が広く、必要とする施設や形状によって死角や足がかりになる物が多く、ベランダや共有部への侵入経路となりえます。

※マンションへの侵入を可能にしかねない物(足がかりや死角)
植木、柵や壁、配管、非常階段、エントランスや駐車場・自転車置き場等の屋根、物置、室外機用小型ベランダ、機械式駐車場、受水槽、消火防災設備、屋上バルコニー、看板、給水槽、太陽光パネル、等々…

必要な設備が死角にもなり
足がかりにもなる

敷地が広く死角や侵入経路になりそうな場所が多い分だけ防犯対策に費用が嵩みます。
さらには隣接する建物が足掛かりや渡りを可能にする場合もありえます。
 ※隣りの建物が侵入を可能にした例【NEWS:最上階は狙われる】 

そうなると周辺環境を加味した対策を講じねばなりません。しかも一軒屋であれば家族だけで防犯対策の導入を決められますが、マンションでは組合で定められた住人の同意が必要になります。決して一家族の意思では決められません。


■防犯対策の差

一軒家は外から見て防犯対策の度合いをマンションよりも判断しやすいので、狙われやすいのは防犯対策の弱い家かリスクを冒すだけのアテ(金目の物)がある家になります。

マンションの場合、敷地面積が広く共有部と専有部に分かれている為、個人で防犯対策を施すには限界や制限があります。
共有部に既設の防犯対策(監視カメラ)は位置の予測がつきますし、複数戸あるからこそ中には防犯意識の低い家やうっかり無締りな家がある率が高くなる、と侵入盗は睨んで物色に入ります。
 ※前回参照【マンションの危険 ①人】


「でもマンション中を一軒一軒チェックする方が面倒だし目撃されるリスクが高くなるのでは?」
確かに長居するとリスクは上がります。
管理組合から『〇月〇日ドアノブを回す不審者あり。注意してください』といった注意が回覧や掲示されたことがあるかもしれません。
これは無締り宅を探す際、ドアノブを静かに回しますが下手な侵入盗は音を立ててしまう、運悪く家主が玄関付近にいて気づかれてしまう、共有部で他の住人や訪問者に目撃されたからでしょう。

ドアにポストがあれば
覗かれる可能性も

しかし目撃されやすい一軒家周辺で不審者にならないよう下見に時間をかけるより、一旦建物内へ入ることさえできればマンション内の共有部は特に上の階ほど外からひとめにつき難い為、無締りの家や侵入しやすい家を探す作業を慌てる必要がありません。
全てハズレ(施錠されていた)だったとしても、犯罪は犯していないので堂々と帰ればいいのです。

訪問者の姿も見え難く
ドアや窓に何かしても分からない

そして侵入盗の心理として上階部に逃げ道を確保できない限り、「外からの見られ難さ」「不審がられた時の逃げやすさ」からすれば、上階まで一般人を装って一気に昇り、下へ向かって(逃げ道へ近づきながら)物色をしていった方がいざという時に逃げられる確率は高くなります。


■被害が一軒で留まらない可能性

重い荷物を運ぶ宅配業者さんにAさんが親切心でエントランスを開けて一緒に通してあげたら、侵入盗だった!
無締りだったBさん宅だけで済む場合もありますが、簡単にピッキングできる錠前だった為に不在宅が複数件被害に遭った
あるいは年末年始お盆連休、1ルームタイプ(仕事や学校で不在時間が長く分かりやすい)等、不在宅の多いフロアが破錠された等、被害が複数件に及ぶおそれがマンションにはあります。

他にも隣りからから隣りへ移動する手段がマンションにはあります。
災害時、住人の避難手段であるコレです。

無締りにせよピッキングや破錠にせよ、まずはどこか1軒侵入できれば物色後にベランダから不在のお隣りへ移動できます。お隣りとの仕切りは避難用に破りやすくなっているからです。
マンションの防音性は年々高い構造になっていて気づかれ難く、窓ガラスに穴を開ける音以上に何の音か分からない、しかも音のみの情報では、もし近隣が在宅で異音に気づいたとしても誤解だった場合に迷惑をかける為、通報しにくいものです。
こうして他の住人や訪問者と鉢合わせの危険がないベランダ伝いに、お隣りにまで侵入できてしまうのがマンションの怖いところ。


■空室が拠点になる危険

確実に人がいない空室は建物内への侵入拠点や隠れ場所になる可能性があります。空室のベランダまたは玄関から侵入し、お隣りを狙うという方法です。
空室はベランダ側から見て分かりやすく、エントランスや玄関前でもポストが封印されている、またはチラシが溜まっている、賃貸だと入居者募集の看板が敷地内にありますし物件サイトで調べることができます。

無断侵入対策として臨時で補助錠を設置する管理会社もあります。

工事不要の
空室管理用補助錠

※南京錠タイプは自宅用には向かない
工事不要の補助錠ですが南京錠タイプをご自宅用に使うのは危険です。南京錠がぶら下がっている時は不在だと泥棒に教えるようなものだからです。補助錠を付ける際は鍵穴タイプを選んでください。


■施錠しても入られる危険

ドアまたは窓の無締りが最も侵入されやすいのですが、施錠していても侵入される場合があります。

【玄関側にある窓】
玄関側の廊下に面した窓がある場合、大抵は面格子が既設されていますが、面格子のタイプや材質、ネジが防犯用特殊ネジを使用していない場合、簡単に外せてしまうことも。その作業は業者のフリができます。その為、窓からの侵入が外からはほぼ見えない階は要注意です。
面格子さえ外せれば窓に補助錠が付いていない限り、侵入は容易で物音も最小限で済むので、玄関の錠前を壊すより窓から侵入される可能性があります。
 ※面格子の防犯性能については【被害に遭いやすい家 其の弐】をご参照ください。

【ドアスコープ・ポストと錠前】
ポスト付きドアだと不在確認に覗かれることがありますが、侵入する手口としてもポスト付きドアは狙われます。
ドアスコープ(簡単に外せる、または壊せる)やポストから器具を入れて解錠するサムターン回しという手口です。

前述したピッキングしやすい錠前もありますし、ピッキングできない錠前であっても破錠という手段や強引にバール等でこじ開ける手段もあります。

 ※ドアについては【被害に遭いやすい家 其の参】をご参照ください。



■防犯対策強化の難易度

①ルールの徹底は人数が多いほど難しく、うっかり率も高くなる。
②敷地の広さ、形状や周辺設備・環境によって死角や足場の多さによっては対策すべき箇所が多く、経費がかかる。
③ルールを決める際は勿論、防犯対策の追加導入には経費含め、管理組合で話し合って総意を得なければならない。

様々な方が住むマンションでは
話し合う時間が必要

対策の難易度ばかり挙げましたが、マンションだってセキュリティを高めることは可能です。
個人で可能な防犯として最も有効な窓の補助錠は格安で賃貸にも可能な穴空け工事無しの製品から、防犯レベルの高い物まであります。
【窓こそ守ろう!お手軽編】
【窓こそ守ろう!ガッツリ編】

ドアにポストやドアスコープが付いている場合はポストを塞ぐか、サムターン対策品等で対応しましょう。最近のマンションは既設品がサムターン対策錠前の場合もあります。
【出入口を守ろう】

共有部に関しては話し合いが必要ですが、エントランスと裏口以外の想定される死角や侵入経路に監視カメラやセンサーを設置したり、柵や足場になる出っ張りに忍び返し有刺鉄線を張る等の対策を導入しているマンションもあります。

足がかりになりそうな所に
忍び返し
よじ登ってきそうな所に
忍び返し

一戸建てには一戸建ての、マンションにはマンションのリスク・脆弱性があり、特徴に合わせた対策・日頃の予防が重要です。
ルールの徹底は勿論、挨拶し合う、通達や掲示には目を通す。住人の顔を覚えておく為にも管理組合の総会には出て情報交換を行っておく。敷地内が綺麗に清掃・管理されているか・不具合故障は無いか目を配り、問題点・不審な出来事があれば管理会社・組合へ報告する等。しっかり管理されていることが傍から伝わることは、抑止力になります。

逆に住人同士が無関心で他人任せ、ゴミ出しや分別・エントランスの出入り等の管理が緩い、管理会社の動きが遅い、掃除が行き届いていない、故障個所がある、植木の手入れがされていない、全体的に汚れていたり荒れた印象等のマンションはターゲットに選ばれやすくなります。
マンションの大規模修繕工事で外装まで綺麗にするのは侵入盗予防でもあります。

年末年始も近づいておりますので、一軒家の方もマンションの方も是非ご用心を。
年末年始の長期不在前に防犯対策しておきたい!という方はお早目に。
対策品(電池錠やキーレス等)によっては扱い慣れないまま休暇に入ってからのトラブル発生は危険です。

防犯診断・対策のご相談・防犯商品のご紹介・お見積もり、お気軽にどうぞ。

【お問い合わせ方法・各種】



マンションの危険 ①人

マンションに住んでいると「複数戸ある中でウチが狙われる率は低い」「狙われるのは1~2階でしょ。ウチは上階だから順番的に最後の方」という気がするかもしれませんが、そうとは限りません。

逆に「何で数十戸の中でウチが狙われたの?」とならない為に、マンションの防犯上のデメリットを知っておきましょう。
※前回・前々回UPしたニュースに合わせてマンションと記載していますが、分譲だけでなく賃貸含めた集合住宅全般に共通するリスクです。


■防犯意識の差

一軒家やマンション1階だと敷地内で通行人と目が合ったり、外から室内が見えてしまうことも。
不特定多数の行き交う道がすぐ先に広がっている一軒家やマンション1階では、自然と防犯意識が芽生えます。

2階の室内は見え難いものの住人の様子を伺い知ることができますし、窓辺や戸口から通行人と目が合うこともあるでしょう。

しかし3階以上は家の中が伺い知れませんし、ベランダからでもあまり通行人と目は合いません。
上の階になるほど通行人の視線や気配から遠ざかるので、外の世界から隔てられた安心感という隙が生じやすくなります。

上の階だと住人も侵入者も
ひとめが気にならない

「忍者じゃなきゃ上がってこれないでしょ」とベランダの窓を開けたまま、あるいは鍵をかけずに就寝したりしていませんか?
 ※【NEWS:最上階は狙われる】
窓に補助錠を付けた方がいい度合いは1階2階、最上階が上位ですが、3階以上でも周辺環境や侵入盗の得意分野によっては入られる可能性があります。

施錠を忘れがちになっていませんか?
「ウッカリ」「すぐ出かけるからいいかな」「ゴミ捨ての間だけだし」「子供がそろそろ帰ってくるから」「荷物を運び入れる(出す)のに面倒だから…」などなど。
侵入されたニュースの手口を調べると多くは無締りです。
 ※【NEWS:マンション無締りは狙われる】
 ※【NEWS:高齢な窃盗犯と被害者】

2階~3階くらいまでは共有部の廊下をウロウロしたりドアの前で怪しい行動を取る姿が通行人に見えるかもしれませんが上階になるほど見えません。落下防止の壁や柵がドアノブより高い位置まであるからです。人の姿が見えたとしても地上からでは何をしているか分かり難いでしょう。

壁の高さはドアノブより上
小柄な人の脇付近

そもそも目を凝らしてずっと上を見ている通行人はいないので、上方の出来事は気づかれ難いのです。もし気づいても何が起こっているのか分からなければ助けてはくれません。

※以前の記事【子供とインロック】で大人がベランダに締め出されてしまう事例を紹介しましたが、マンションのベランダから叫んでもなかなか通行人に気づいてもらえないくらい、高さは視覚聴覚に影響します。



■共有部扉のリスク

共有部扉(エントランスや裏口)のオートロックを施錠にカウントしていませんか?

1階共有部のオートロックで出入りを制限できていると思い込み、マンション住人に隙が生じやすくなります。
しかし共有部のオートロックに防犯能力を求めるには難しい問題があります。


【複数の他人で施錠を運用】
一軒家の施錠は家族でルールを決めて運用できます。合鍵を持つ別世帯となった親族がいても忌憚なくルールの徹底を迅速且つ強く要求できる関係でしょう。

マンションは戸数の分だけ住人が多く、一軒家とは桁が1つも2つも多い人数が出入りすることになります。お互い必ず顔を覚えているわけではないので、挨拶しながら堂々と一緒にエントランスを通ろうとする他人を住人だと思ったら侵入盗だったということがあります。

その為、防犯ルールの定まったマンションでは『各自で鍵で開錠して自分だけが通る。訪問者には各戸ごと必ずエントランスのインターフォンで応答・確認してから開錠し、訪問者を直接玄関へ訪問させない。』等のルールが設けられています。
しかし人数が多いほどルールの徹底や意思の疎通は難しくなります。分譲マンションでも住人の入れ替えは結構発生する為、新しい住人へルールの周知徹底ができていなかったり、新しい人は他の住人の顔を知らない分、遠慮や気遣いから堂々と一緒に入ってくる偽物の住人を通してしまったりするおそれがあります。
さらには相手が悪質だと、子供を言いくるめて一緒に入ってくる等の手段を取ります。親から「鍵を開けたら入るのは自分だけ」と教えられていても、ひとりの時に大人に強請られたり、強引について入ってこられたら、怖くて子供では防ぎきれないでしょう。
他にも多い手口として宅配業者や管理会社(掃除等)、点検員等を装って開錠した人の後について一緒に入る手口もあります。

※住人を装って「カギを無くしたから開けてほしい」と他の住人にインターフォンで頼むという手口がニュースになりましたので追記します。
【NEWS:カギを無くしたという嘘】


【ルールを知らない住人以外も出入りする】
一軒屋の敷地内に入って許されるのは住人と住人が許可した訪問者だけなので、直接管理が可能です。
しかしマンションは他の住人が許可した訪問者が自分の知らない内に共有部を出入りします。


【住人以外が侵入盗を通してしまう】
本物の業者さんにまぎれてニセモノの業者その正体は侵入盗!が入ってきてしまう、実はコレがマンションの防ぎきれない危険です。

服装や持ち物がそれっぽいと
不審に思いませんよね

業者っぽい格好であれば疑われません。侵入用の道具持参でも作業用の道具だと思ってしまいます。
本物の業者さんは仕事中ですので防犯意識を高く持って警戒するより、急いで入れ違う相手をあまり気にしないかもしれません。普通の格好であっても堂々と入ってくる人は住人だと思い込み、遠慮してお先にどうぞといった感じで通してしまうおそれがあります。


【とにかく出入りが多い】
マンションは戸数の数だけ建物内への出入りが多くなります。居住者による普段の生活に必要な出入りだけではありません。
マンション全体の設備点検や大掃除、排水管洗浄等であれば事前に通知されますが、建物内の個別の対応は誰も把握しきれません。
宅配便や配食サービス、ヘルパー、点検や修理・取付等の作業員が頻繁に出入りする上、複数人で行うリフォームや引っ越し、家具家電入替えや不用品廃棄・ハウスクリーニング等、マンションの出入りは非常に多くなります。
出入りが多いほど隙は生じやすく、まぎれこみやすくなりますので、同フロアは勿論、他フロアでも何か作業が入っている際は特に用心が必要です。


【開けっ放し作業がある】
業者が大きな荷物や機材の運搬、保守点検や修理・清掃等の作業中はエントランスや裏口のオートロック扉を開けたままにする必要があります。その間は誰でも出入りできてしまいます。
引っ越しやリフォーム、マンション全体の設備点検や大掃除・排水管洗浄等の大がかりな作業が行われる時は要注意です。

※狙われる可能性があるのは共有部へ入りこめたマンションだけではありません。
玄関側共有部の上の階から向かいのマンションのベランダ側の様子を下見することもできますので、日頃視線を気にしないで済む階の方でも、泥棒心をくすぐらないよう用心に越したことはありません。


【直接玄関へ訪問】
マンション住まいのAさんは「ある時、エントランスのインターフォンではなく、直接玄関のインターフォンが鳴ってびっくりした。」そうです。
確認したら宅配業者さんでしたが、直接訪問されるのは初めてで本物かどうか疑いつつドアを開けました。
確かに本物の業者さんでしたがどうやって直接来たのか尋ねると、2軒分の荷物を持ってエントランスで1軒目へ連絡して開けてもらって中へ入り、最初の家へ届けてからAさん宅を訪ねたとのことでした。

これまでマンション内ルールが比較的守らてきたことから、エントランスがセキュリティのひとつになるという安心感に慣れていたAさんは突然直接訪問されるのは心臓に悪かったし、特に自分ひとりしかいない時間帯だったことから訪問者と自分を隔てるのが扉一枚しかない無い恐怖を味わったそうです。

この宅配業者さんに悪意はありませんし、マンション内のルールを知らないのは当然です。
一戸が招き入れた訪問者が他戸へ迷惑をかけない為のマンション内ルールも、いくら住人全員が頑張ってルールに則りエントランスのセキュリティを守ろうとしても、部外者にまで周知徹底はできない、一旦入った後の行動を誰も管理できないことを思い知る出来事でした。
これがマンションのつらいところです。

※宅配業者さんによっては、複数軒の荷物がある場合はエントランスで該当の戸すべてにインターフォンで順次お届けする旨を伝えてから開けてもらうよう指導されている業者さんも多いそうです。

※過去記事【周辺環境から防犯しませんか・集合住宅編】

※参考になる記事もご紹介
【カギを掛けずに入浴・就寝も わいせつ・窃盗被害が多発】


エントランスがオートロックの集合住宅でさえ侵入されるリスクがあるということは、オートロックのないタイプの集合住宅はさらに出入り自由、リスク増となります。


【NEWS】最上階は狙われる

「マンションだって狙われるよ。上の階だからって油断はダメ、むしろ危険」と注意喚起して参りましたが、物凄く事例になるニュースがありました。

【14階マンション最上階に侵入】
マンションは階数が上がるほど高額になるから上の階の住人ほどお金を持っていそう…というイメージに加え、最上階は侵入しやすい可能性がある為、実は狙われる率が上がります。
記事の動画には高層マンションばかり狙って4回逮捕されている侵入盗の手口が分かりやすく紹介されています。マンション住まいの方、マンション入居を検討している方は是非ご覧ください。

高所作業の経験と体を鍛えていた為、命綱無しの侵入が可能だったそうです。高所に長けた侵入盗は他にもいるでしょうし、命綱や縄梯子・道具等用いる手間暇をかければ、あるいは階層低めのマンションを狙えば、可能な窃盗犯はもっといます。
そもそもマンションは死角と足掛かりが多く、探せばどこかしら侵入経路が見つかってしまいます。

今回の事件のようにエントランスや裏口以外から侵入する場合、侵入盗は死角や足がかりになる物をチェックし、侵入できる経路を探します。
2階の通路や非常階段といった共有部にはセキュリティ対策の柵が大抵ありますが、3階以上は柵がない場合が殆どです。足がかりがあってよじ登れる、または隣りの建物との距離が近くてよじ登りや渡りが可能、商業施設が入っており侵入し易く非常階段から渡れる…侵入盗がそう思ったら危険です。
更には屋上から最上階のベランダへ降りやすいデザイン、足掛かり・命綱等を固定できる物がある等。
侵入を可能とするのは狙われたマンションだけでなく、その周辺環境にもあります

※マンションへの侵入を可能にしかねない物(足がかりや死角)
植木、柵や壁、配管、非常階段、エントランスや駐車場・自転車置き場等の屋根、物置、室外機用小型ベランダ、機械式駐車場、受水槽、消火防災設備、屋上バルコニー、看板、給水槽、太陽光パネル、等々…

マンション屋上にも色々ある

共有部までよじ登る想定の足がかりだけでもたくさんありますから、2階ベランダへの侵入なんて容易なわけです。2階建アパート、一軒家の方も充分お気をつけください。

過去記事【真夜中の脚立男】も参考にどうぞ


大半の侵入盗にとっては、とにかく!!窓!!です。最上階ベランダだろうが1階の狭い換気窓だろうが、2階テラスだろうが、対策されていない窓へ近づくことさえできればほぼ成功。そのワケは…
【窃盗に遭いやすい家 其の弐】 ※クレセント錠1ロックでは無締りとほぼ同じ

だからこそ、窓の防犯を推奨しております。
【窓こそ守ろう!お手軽編】 ※比較的安価且つ工事無しでもOK
【窓こそ守ろう!ガッツリ編】 ※要工事で防衛力強し!

防犯コラムで一番多くLINKを貼っているのがこの窓シリーズの過去記事というくらい、窓の防御は侵入者から我が家と我が身を守る防犯の要なのです。



【NEWS】マンション無締りは狙われる

マンション居住者は意外と無締りが多い…と聞きます。侵入盗に入られたニュースでも無締りだった部屋が狙われている場合が多く、特に1階共有部がオートロックの建物では格段に油断が生じる模様。
無締り理由は様々「ウッカリ」「すぐ出かけるからいいかな」「ゴミ捨ての間だけだし」「子供がそろそろ帰ってくるから」「荷物を運び入れる(出す)のに面倒だから…」
今回のニュースの場合は…

【引越の荷ほどき中に金づちを持った男が侵入】
名古屋市中区で引っ越してきたばかりの女性がマンション2階の部屋で夜間、玄関扉の錠を無締りのまま荷ほどき中に4人の外国籍風の男性が侵入。脅されてバッグの中の現金300万円を奪われたそうです。

※追記【引っ越し荷造り中で無施錠】
11/25のニュースで10月に名古屋市中区マンションで無締り状態で引っ越し荷造り中の女性、現金800万円や貴金属2300万相当が奪われる強盗事件の犯人5名逮捕とのこと。
内容が微妙に違いますので続報か別件か不明ですが無締りの怖さが分かる事件です。

この事件から分かることをまとめます。


■オートロックは無いも同じ

続報がないので想像で、この4人組はエントランスか裏口から侵入したのではないかと思われますが、1階共有部は宅急便や住人と一緒に堂々と通ってしまえばいいですし、表口は自動扉で非接触キー(電気錠)でも、裏口はオートロックのみの普通の錠前であることが多い。裏口は死角に位置することが多いので、ここを狙うことも可能です。

つまり、オートロックは解錠施錠の面倒を省く為だけの、防犯性能は無いに等しい存在だということ。



オートロックに防犯性を求めるならば、住人全員の防犯意識とルールの徹底、出入りする業者の方々の協力が必要になります。
過去記事【我が家の周辺環境から防犯しませんか?集合住宅編】 にまとめております。

事件当時この部屋はオートロック(ほぼ無いに等しい)+玄関錠無締りという完全な無防備状態だったということです。


■監視カメラは役に立つの?

「監視カメラは一定の抑止力(泥棒の性質によってのみ働く)しかない」「事件後の犯人の手がかりでしかない」ことを理解しましょう。

エントランスや裏口を通ったのなら、監視カメラに映ることを忌避しない犯人ということになります。

監視カメラに映りたくない犯人の場合、「カメラの死角を通ってベランダに近づける」「カメラの死角に足掛かりがあって共有部へよじ登ることができるポイントがある」マンションを狙うでしょう。

監視カメラが役立つ時とはカメラに映りたくない慎重派の犯人、例えば平成の大泥棒のように長くコツコツと泥棒稼業を続けたい、リスクを冒さないタイプに対して効果を発揮します。
 ※参照【令和の大泥棒】
しかしマンションは敷地が広く、デザイン的に死角が多かったり隣接建物や木立等によっては侵入できそうな経路が複数できてしまい、そのすべてに監視カメラがついているかというと、そうではない場合もあります。

ちなみに今回の被害者宅は2階、よじ登ることも可能でしょう。ベランダ側への通路に監視カメラはあってもベランダ側を映すカメラはプライバシー保護から設置が難しく、ベランダ内へ侵入できさえすれば、例え窓にクレセント錠をかけていても無締りとほぼ同じ、侵入は容易です。
 ※参照【窃盗被害に遭いやすい家 其の弐】

事件前日にこのマンションでベランダ側からよじ登ろうとする不審者がいて通報騒ぎがあったという情報もあるので、狙いやすい要素のあるマンション、または引っ越しのどさくさをピンポイントで狙われていた可能性も。


■引っ越しという状況

新しい環境・生活が整っていない状況は慌ただしく落ち着かないでしょう。うっかりや無防備さが出やすく、狙う側は容赦なくソコを突いてきます。

引っ越し中は部屋の扉を開け放って業者さんが出入りします。引っ越し業者さんは勿論、ガスや水道の業者さん、新居用に購入した家電家具の配送業者さん、デリバリー等に+マンション住人や他の部屋へ用のある業者さんもいる出入りの激しい状況下はマンション自体(エントランス及び共有部)も無防備です。

そんな状況下に加え、引っ越し時は何かと入用で、特に現金払が必要な場合もあるでしょう。
今回の被害総額はバッグの中の現金300万円ですが、現金を多めに持ち歩いてる時・家に置いている場合は、携わる業者さん、たとえ知人であっても知られないように細心の注意が必要です。
酔っ払って箪笥貯金をお店で自慢、レアなコレクションをSNSにUP、旅行の計画をSNSに書き込む、そういった行為によって就寝中や留守中を狙われた事件があります。

できるだけ引っ越し前・最中・後は現金を持ち歩かなくて済むようにしましょう。
各業者さんへの支払いが現金だとしても、金額は先に分かっている場合が殆どですので必要額だけ封筒に入れる等、別にしておき、他の支払い分やメインとなる所持金や在処は見せないようにします。

バッグも置き引きに遭わないよう注意すると共にさりげなさも必要です。警戒心露わで明らかに大金を持っていると分かる挙動は逆に注意を惹いてしまいます。

貴重品(通帳・キャッシュカード・印鑑、クレジットカード、株券、小切手、貴金属、その他高額な品)を引っ越し業者は運ばない筈です。
合わせて身分証(免許証・パスポート・マイナンバー・保険証・年金手帳等)、自分で所持・管理しましょう。
引っ越し最中にソレと分からないようにする、業者さんや通行人や他住人等の目に触れない工夫をして運び出し運び入れをしましょう。誰かがいる場では目を離さない、取り出さないようにしましょう。
個人情報につながる物も自分で運ぶのが安心ですが、業者さんにお願いする際はそれとは分からない、箱に隙間ができても覗いても見えない状態に工夫して梱包しましょう。


深夜にひとり、凶器を持った4人の男に囲まれて被害者の方はとんでもなく恐ろしかったと思います。こういう被害に遭わないよう、我が身を守る対策をできる限りして頂きたいです。



令和の大泥棒から学ぶ

空き巣・居空き・忍び込みといった侵入盗が活発になる時期になりました。
『令和の大泥棒に判決』被害総額5000万円以上、8年間逮捕されなかった令和の大泥棒。長い間、空き巣という犯行を成功させてきた令和の大泥棒の4つの掟とその手口から、被害者宅はなぜ狙われたのか?狙われるリスクをどうやって減らせるか、読み取ってみます。
ご自身のお宅に置き換えて気をつけるべきこと、防犯対策すべき点の参考にして頂ければと思います。


■4つの掟

①防犯カメラのない家を狙う
②留守の家を狙う
③靴を脱いで室内を荒らさない
④庭がきれいな家を狙う

①②③は姿を見られない・映像を残さない、痕跡を極力残さない、スピーディに窃盗を済ませる、ということでしょう。
家主の留守中に痕跡を極力残さなければ、盗まれたことに気づかれるまで時間を稼ぐこともできます。

④の庭がきれいな家を狙うは「家主の几帳面さの表れであり、家の中も整理されていて金目の物を発見しやすいから」とのことでした。


以前侵入盗の記事に載せましたが、これまでよく言われてきたこととして「室内や敷地内の整理整頓がされていない」というのがあります。【窃盗に遭いやすい家 其の壱】
まったく逆じゃん!となりますよね。
しかしこの理由は、「室内が整理されていないと侵入の痕跡・家探しされた痕跡に気づかれにくい」「泥棒は現地(被害者宅)で侵入に必要な道具を用いることが多く、玄関付近や庭にある掃除道具やガーデニング用品等が利用されやすい」からです。
【真夜中の脚立男】

他にも防犯上、家の周囲や庭をきれいにしておいた方が良い点があります。
「自分の家の前を掃除しておく」=周辺環境に無頓着なエリアは狙われやすい
【我が家の周辺環境から防犯しませんか? 其の壱】
「植木を定期的に剪定して整える」=鬱蒼とし死角になる場所、または侵入さえすれば道から庭の様子が見えない家は狙われやすい


この真逆の理由は泥棒する側の着眼点の違いではありますが、文章で伝える難しさも感じました。
分析された内容を箇条書き+説明分で載せていますが、周辺環境や家の立地、庭のデザインや植木の種類等々で各家それぞれの風景も状況も違います。そして下見に現われた侵入盗の着眼点によって「この家ならイケる」と判断されるか侵入を回避されるかの分かれます。
守る側からすると混乱しそうです。
しかし!人目を避け、誰も傷つけず、速やかに盗みを実行する令和の大泥棒は大きなヒントも示していますよね。

顔を極力隠しても、やはり見られたくない!映りたくない!わけです。

例えば、自宅の防犯カメラ前では顔を覆っても、覆ったまま街中を歩くのは即不審者として通報されかねません。顔を出して一般人にまぎれながら道を歩けば、どこかの監視カメラに映っている可能性があり、背格好から絞られる可能性があるわけです。
監視カメラ映像は決まった日数で消去されてしまうので、家主が気づくのが遅いほど捜査も遅れて映像も消えるので②③④の掟が活きてくるのでしょう。

合わせて、手口からも対策すべき点が分かります。


■手口

①犯行時刻は日没から午後9時
②タンス貯金をする高齢者を狙う
③無施錠の家を狙う

【窃盗に遭いやすい家 其の壱】で一番に挙げている無施錠・無締りの家がやはり最も狙われやすいということです。
ところで、取材に応じた被害者の方は「防犯カメラ無し、旅行中、整理された庭」と掟通りで、から入られています。
冒頭で侵入盗が活発になる時期と書いたのも、暖かくなると換気等の頻繁な開け閉めで窓が無防備になりやすいからです。
「うっかり閉め忘れ」もあれば「面倒だから開けたまま」「1階の窓じゃなければ大丈夫だろう」「小さな窓なら大丈夫だろう」「暑さで開けたまま就寝」…こんなことが増えますが、これこそが侵入盗の狙う無締りであり、非常に危険です。

泥棒の侵入経路ナンバー1は『窓』です。【窃盗被害に遭いやすい家 其の弐】 しかし鍵の無い窓が殆どです。
ここで言う窓の鍵とは、クレセント錠を除きます。誰でも開けられるモノは泥棒にとって施錠されているとは言い難い状態だからです。なぜか?→ ※作業事例【クレセント バイパス解錠】
お分かり頂けたでしょうか?カップメンが作れる程度の時間で壊したり傷を残すことなく…もしくは2~3cmガラスをこじ割って指一本入れられれば開けられる(泥棒の多くはこの手段)のがクレセント錠なのです。

窓が侵入経路ナンバー1な理由は、窓の閉め忘れだけでなく、標準で窓に付いているクレセント錠しかかけていないことが理由です。
【窓こそ守ろう! お手軽編】 【窓こそ守ろう! ガッツリ編】


令和の大泥棒は人を傷つけないことが掟でしたが、運悪く遭遇した家主を逃げる為に襲った侵入盗も少なくありません。ある侵入盗はまず台所で包丁を入手(身を守る物を現地調達)してから金品を探す手口でした。

生活用品である包丁の在処は分かりやすく
持つ者によって恐ろしい凶器と化します

昼寝や帰宅時、就寝中に侵入盗と遭遇する危険については【無締りの怖さと危険性】ご参考ください。

ちなみに令和の大泥棒の犯行時刻は、あくまで暗くなって人の顔が見え難い時間帯を狙いたい空き巣の一例です。日中を狙う空き巣や居空きもいますし、忍込みはそれこそ午後9時以降~深夜を狙います。


■防犯対策のポイント

①玄関・勝手口・門扉・窓を無締りにしない
やはりこれが一番外せない対策だと思います。バール等でこじ開ける手荒な窃盗犯もいますが、日頃から施錠をしっかりすることが防犯の要になります。

②我が家の弱点を分析・把握して対策
令和の大泥棒は庭がきれいな家を狙っていましたが、庭が放置され片づけが下手な家を狙う泥棒もいる上、掃除道具やガーデニング用品等は侵入の道具としてだけでなく武器にもなり得るので、やはりきちんと施錠できる場所(家の中や物置)へ片づけておいた方が安心です。

効果的な位置に防犯カメラを設置すればかなりの抑止になりますが、気にしない泥棒もいます。そこには気にしない理由や手口があり、防犯対策はひとつで成り立つものではなく、それぞれの家にそれぞれの状況や事情がある上で、効果的な対策+日頃の用心・防犯習慣を欠かさない必要があります。

③防犯意識と日頃の用心
うっかり無締りに気をつける、安易に現金があることや旅行等の不在を明かさない(※参照【SNSと侵入盗】)。

他にも日頃の防犯意識としての習慣に関してはたくさんありますし、物理的な対策もあります。カテゴリの「地域の防犯」「建物の防犯」「特殊詐欺+侵入盗」に過去記事がありますので宜しければ参考にしてください。


■時代と共に危険な方へ変化

令和の大泥棒は「人目を避け、誰も傷つけず、速やかに盗みを実行する」が掟でした。
しかしコロナによって生活様式が変わってしまった際、外出外泊が減って在宅ワークや学校の早帰り・クラス閉鎖等でこれまでは不在時間の長かった家に誰かがいる状態が増え、しかも不規則。侵入盗には厳しい状況になりました。
そうなると最初から武器持参、手荒な手段を用いるタイプの空き巣が状況によっては強盗に変身!という危険が高まります。実際、子供達が空き巣に遭遇したという事件もありました。子供だからと侮って何もしないで逃げてくれればいいですが、捕まらない為に危害を加える可能性もあり、大変危険です。

在宅が増えて不在を狙えなくなった空き巣・居空きが特殊詐欺の手口で在宅時に侵入または強盗と化す事例もあります。【空き巣・強盗が特殊詐欺と合体!】


やっと平常が戻りつつありますが、今後も何が起きるか分かりません。一定数常態化した在宅ワークにより空き巣と遭遇率が上がる可能性もあれば、長い間皆で我慢した分、旅行やのんびり帰省が増えることで侵入盗は活発化するかもしれません。
改めて防犯の見直し・強化をおススメします。



「効果的な防犯カメラの付け方って?」「ウチの立地や家・庭の状況だとどこが弱点か知りたい」という方、防犯診断・対策のご相談・防犯商品のご紹介・お見積もり、受け付けておりますのでお気軽にどうぞ。
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ガラス製の扉

この仕事に就いて、実際に被害に遭われたお客様から侵入者の手口を聞くこともありますし、業務外でウォーキング等の際に「この家はあそこが危険だな(=侵入ポイントになるな)」という目でついつい観察してしまいます。あくまで仕事上の勉強と訓練としてですよ💦
そして、「あ、ここ入られたんだな」という痛々しい傷跡の残る所も発見してしまいます。
大通りから少し入った、閑静な住宅エリアにある和ティストなお店。店内の明かりが分かるようにガラス製の引き戸です。きっと常連さんをほっこりさせているのでしょう。
でもある日通りかかったら、引き違いの錠部分が割られ、テープで塞いでありました。

窃盗犯の侵入経路ナンバー1が『窓』である理由と同様に、ガラスを用いた扉も先端の尖ったどこにでもある道具で簡単にこじ破ることができてしまいます。
そして意外とガラス製の扉、一部ガラスを用いた扉は多いです。

格子付きガラスですがこじ破れます
何よりポストから工具を差し入れられちゃいますね

勝手口や事務所でよく見かけるタイプのガラス扉
上半分だけガラスのタイプや、格子付きも有り

ガラスならではのおしゃれなお店

プレハブ等によくあるガラス引き戸

ガラス扉は住宅にも用いられていますが、店舗や事務所が多く見られます。
住宅より店舗や事務所の方が不在日時が明確なので仕事もしやすく、現金の在処も分かりやすいでしょう。
しかし窓の対策・防犯格子『防衛くん事例・事務所』にもあったように、一度成功すると味を占めて同じ場所に何度も侵入する、あるいは情報が出回って別の窃盗犯に狙われるようになります。

防犯対策をすると、機械的だったり物々しくてカントリー風やレトロなデザインの外観を損なうと思われるかもしれません。けれどもし泥棒に目をつけられた場合、壊された部分の修繕を含めた被害、そのまま何も対策しなければ再び狙われる危険性を考慮すると、デザインをあまり損ねない方法で、最低限の対策をオススメします。

ちなみに入られた跡を発見した和ティストのお店ですが、私も気になって再び前を通って確認しましたが、窃盗犯も壊された部分をどう修繕したか、何か防犯対策を講じたかどうか、見ているかもしれません。加入や設置をしていないのに警備会社や防犯カメラのステッカーを貼っても見破られることが多いけれど、少しでも「おや?」と警戒させることは大切です。


対策については過去記事もご参照ください。
 【出口を守ろう!】
 【引戸・引戸違を守ろう】
 【窓こそ守ろう!ガッツリ編】
電池錠・電気錠等はコチラ 
【リモコン錠】 【キーレス錠】



「お店のコンセプトデザインを壊さない対策を提案してほしい」「ウチも二度入られているので防犯診断&対策を提案してほしい」…等々、お気軽にご連絡ください。
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引戸・引違戸を守ろう

こうなる前に

前回の「出入口を守ろう」の内容は、押し開き扉のことでした。まるで出入口といえば押し開き扉と言わんばかりだな、と思われた引き戸・引き違い扉の方、すみません。誤解です。
押し開き扉の方が色々大変💦という思いから、押し開き扉を先に掲載しました。

引戸・引違戸はバリアフリーの観点から近年増えているように感じますが、防犯対策の面ではどうでしょうか。

①バール等によるこじ開け
外開きの押し開き扉と同じく、力で無理やりこじ開けられますが、手間からすると狙われることは少なく、この場合なら窓が狙われます。

②サムターン回し
彩光の為にガラスを用いた扉が多く見られますので、こじ破りには注意。
ドアスコープはありませんが、ポストが扉についている、または小窓が隣接していタイプがあります。
また、引違戸の特徴として扉と扉が重なっている為、隙間ができやすく、工具を入れられる危険があります。

③ピッキング
ピッキングされやすい錠前の場合は押し開き扉同様、対策することが望ましいです。

ガラスの引違戸でポスト付き
こじ破りもサムターン回しもできてしまう。


危険度は①の他はあまり違わないのでは?と思われるかもしれませんが、実はいざ対策するとなった場合、引戸・引違戸にはアドバンテージがあるのです!

引戸・引違戸の場合、防犯対策品の補助錠を新たにつけるのではなく、現行の錠前から防犯対策品の錠前にまるっと交換することが可能!余計な穴を開ける工事が必要がありません。
外開き扉のお客様がよく悩まれる穴開け工事が不要というだけで、選択肢としての強みがあります。

一般的な鍵の耐用年数は10年。いずれ交換は必要。調子が悪くなったタイミングでどうせなら防犯用品にさくっと交換をオススメします。

KABA社の防犯対策品『引違戸錠 8800』『引戸用・戸先鎌錠 8700』

こちらは対ピッキング性能、対カギ穴壊し性能も高く、セーフティサムターン機能は勿論、隙間から工具を入れる解錠防止機能もついているので、安心感が違います。
※引戸・引違戸は規格がほぼ同じなので殆ど適合しますが、もし現行の錠前が小さい場合、埋込み部分を少し広げる作業が発生します。

【作業事例】



「早速対策したい!」「最近鍵の回りが悪いから調子見てもらって検討しようかな」…等々、お気軽にご連絡ください。
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出入口を守ろう!

窓対策はお手軽お手頃から始めましたが、出入口は前回怖い話をして終わったので、バール等によるこじ開け対策から。


■バール等こじ開け対策

『耐破壊性能の高い補助錠』
防犯対策品として開発された補助錠は、バールこじ開け時の側圧は勿論、ドリルによる破壊等も想定した強度を有します。
また、『KABA社 カバスターセーフティーリムロック』はバールでこじ開け難い形状の鎌デッド(鎌状のデッドボルト)タイプも採用しています。
リンク先では2種類紹介していますが、どちらもサムターン・ピッキング対策もされているので、これひとつで出入口の弱点をカバーしてくれます。


「鍵が増えるのは管理が面倒」「穴は開けたくない」「リーズナブルな対策がいい」等の場合はコレ! ↓ ↓

『T型防犯ガードプレート』
L型もありますが、強度的に断然!T型をオススメします。

詳しくは【作業事例】ご参照ください。
サイズは様々、合う物をお選び頂けます。作業事例のように、お客様のニーズや見栄え・扉と錠前に合わせて加工・設置承ります。
一般的なガードプレートなら穴開け加工不要、従来の錠前を固定するビス穴を利用して固定します。

煙返しのあるドアには設置できません
 側面がフラットなドアは設置可能

煙返しのあるドア


「賃貸で穴を空けられないし、煙返しがあるドアだからガードプレートも付けられない」そんな場合は、

『カギ穴の無いカギ リモコンロック NOAKEL® +賃貸物件向け取付け金具』
以前、掃出し窓に便利なリモコン錠として紹介しましたが、とても利便性の高い補助錠です。
穴を開けずに設置する賃貸物件向け取付け金具を挟む隙間のある扉なら、設置可能です。
破壊行為に強い設計で、こじ開けを感知すると大音量が鳴ります。
電池錠でリモコン施錠の為、カギ穴もサムターンも無くなるので他の防犯対策品の補助錠と同様、これひとつで出入口の弱点をカバーしてくれる上、自動施錠機能でうっかり無締まりも防止できる!オススメです!!



■サムターン回し対策

バール等こじ開け対策で書きましたが、防犯対策品の補助錠が各種不正解錠もこじ開けも全部解決してくれます!
「でも鍵が増えるのは嫌…面倒だし無くす率が増える」という場合、

現行の錠前から、『KAKEN社インナー錠』『KABA社セーフティサムターン』といったサムターン対策に特化した錠前に交換する手段があります。
※但し交換の場合、現行の錠前によっては交換できない場合もあります。

また、徘徊防止対策等に用いる『両面シリンダー』という手も。その名の通り外も内も鍵付きにすることです。
※こちらも現行の錠前によっては交換でいない場合があります。

いっそ、以前ご紹介したメリット盛り沢山な
電池錠にしてしまおう!オートロックで管理も楽だし、うっかり締め忘れもなくて安心!


「でも予算がねぇ…できるだけリーズナブルに!」

一番お手頃お手軽はサムターンカバーでしょう。こちらはMIWA製のシリンダーのみ対応になりますが、『MIWA 防犯サムターン』をオススメします。

サムターンカバーやキャップの商品はたくさんありますが、当然のことながらお値段相応で、簡単に壊したり外せてしまうことはご承知おきください。

また、前回も書きましたが防犯対策されたサムターン(『MIWA スイッチ式サムターン』等)も有効ですが、こちらも特殊工具を持参の窃盗犯だった場合、解錠できてしまいます。


■ピッキング対策

防犯商品【シリンダー】をご参照ください。
対ピッキング、対カギ穴壊し性能の高い製品を取り揃えております。
※錠前(シリンダー)の交換は、現行の錠前(シリンダー)によって交換可能な物と不可の物がありますので、交換可能な物の中からお選び頂くことになります。

他の不正解錠対策のことも考えると、防犯対策品の補助錠なら最初から耐ピッキング性能も優秀。もしくはいっそ電池錠にして鍵穴を無くせばいいんじゃない!?防犯性も利便性も時代は電池錠!
と、同じ答えに行き着いてしまっていますが💦
工事(穴開け)できない場合も多く、事情はそれぞれ。現行の錠前を交換する際は、防犯性能を意識したシリンダー選びをお勧めします。


「早速検討してみたい!」「ウチはどのシリンダーに交換できるの?」「安い対策品を各種付けるのと、高品質の対策品ひとつ付けるの、どっちが安全+お得?」…等々、お気軽にご連絡ください。
防犯診断・対策のご相談・防犯商品のご紹介・お見積もり、受け付けております。

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被害に遭いやすい家の特徴 其の参

被害に遭いやすい家の特徴の続き、今回は出入口です。

・入口に鍵が1ヶ所しかついていない
・サムターン、ピッキング対策がされていない



近年建築された建物の場合、最初から対策済みの場合も増えています。しかし家は長く住み続けることのできる財産です。築数十年でも現役の建物も多く、当時はまだ錠前も1ヶ所が普通、サムターン・ピッキング対策などない頃の建物もまだまだ多い。
ひと昔前、カム送り解錠が問題になって今やほぼ対策できたように、サムターン・ピッキング対策もそれに続くべく、古い錠前の交換時には対策された錠前の選択を、そして今一度防犯意識を持つことで、これらの手口を撲滅できる日が来るのだと思います。

しかし対策をすれば次の手口が横行するもの。既に今はサムターン・ピッキング以外の手口をも心配せねばならない時代です。
ということで、玄関・勝手口の現状を改めて確認してみましょう。

■錠前の性能だけじゃなかった

その出入口が侵入可能かどうかを判断する場合に見るべきは、錠前の性能だけではありません。では、どこを見るべきでしょう?

集合住宅
戸建て

・ドアにポストがついている
・ドアスコープがある
・ドアにガラス部分がある、または小窓が近接
・サムターンが一本の指で押せば回るタイプ
・上記サムターン(室内側から錠を開閉するつまみ)が露出している

サムターン(内側から錠を開閉するつまみ)
ドアノブと一体型のサムターン

当てはまるものがあれば、サムターン対策が必要です。
どこかしらの隙間や穴から工具を差し入れてつまみを回し、解錠する手口がサムターン回しです。

ドアにポストがついているタイプは言わずものがな、ドアスコープもくるくる回して簡単に取り外せるタイプは、工具を入れる絶好のポイントになってしまいます。埋め込みタイプだとしても容易に壊せます。

無いと確かめたい時困るけど、あれば意外と危険!

窓の記事でも書きましたが、ガラスは容易にこじ破れる為、彩光にガラスを用いている扉、玄関に近接した小窓がある場合も対策が必要になります。

つまみが一本の指で回らない防犯サムターンだった場合、少しは安心できますが、既にそれらをも解錠可能な特殊工具が存在する為、万全ではありません。

上記ポイントでサムターン回しができてしまう出入口は、例えどれだけ防犯性能に優れた錠前をつけていても、侵入されてしまうのです。


■錠前(シリンダー錠)

・古い錠前で、鍵穴をカバーするカラーを引っ張ると動く場合

ドアを開いて刻印を確認してください→【カム送り対策】
※美和ロック(MIWA)は刻印に下線があれば既に対策済み品です

 カム送り解錠可能なシリンダーに該当する場合、簡単に解錠されてしまう為、シリンダー交換か補強パーツで対策が必要です。


・鍵が一ヶ所しかない
・耐ピッキング性能10分以上

鍵が一ヶ所しかない場合、補助錠をつけるか、既設の錠前を耐ピッキング性能及び耐カギ穴壊し性能の高い強固な錠前に交換することをお勧めします。
二ヶ所鍵があっても同一の錠で性能が低ければ解錠は手間ではありません。
ちなみに、経験からすると防犯意識を持って慣れてしまえば二ヶ所別鍵でも面倒に感じなくなります。むしろ安心感がありますね。

いずれにせよ、防犯性能の高いシリンダーが望ましいです。侵入の手間に5分以上かかる場合、7割の泥棒が諦めるというデータから、各シリンダーメーカーは防犯性能の高い錠前を開発してきました。→【防犯商品 シリンダー】
その中でも基準を満たし、防犯性能試験に合格した錠はCP認定錠と呼ばれます。


■外開きという、日本のドアの欠点

日本の家の中では靴を脱ぐという文化は、清潔な暮らしという観点からとても大切なことです。

が!! …それが欠点になることも。

日本家屋は靴を脱ぐスペースとして三和土を維持する為、横開きの扉(引き戸や引き違い戸)にするという合理的な設計でした。しかし洋風家屋もイイよね!ということで普及した現代、洋風扉は三和土の為に外開きにしかできません。
防犯上、外開き扉の防御力は物理的に弱いという欠点があります。サムターンやピッキングといった工具とテクニックで華麗に解錠する泥棒ばかりではありません。
近年増えている侵入手口はパワー型です。扉の隙間から覗くかんぬき部分にバール等を差し込み、テコの原理で錠前や扉の枠ごと壊して開ける手口が横行しています。
知識も技能も工具も不要!バールやゴツいドライバーが1本あればカップヌードルが出来上がるより早く侵入でき、万が一の際にはバールで住人を制圧することもできてしまうのです。
バール等でこじ開ける手口は警察も注意喚起をしており、不況等で治安が悪くなればなるほど、更に増える手口でしょう。

痛々しいバールこじ開け被害の跡

今更、三和土を無くして内開きの扉に換えるのは難しい。侵入の手口からして荒々しい窃盗犯と遭遇するのは命の危険を感じます。

普通の工具、でもこれ持って侵入されたら怖いですよね


次回→「出入口を守ろう!」

バールの話なんてしといて!怖くて連載なんて待っとれん!具体的なことをはよ!…という方は、お気軽にご連絡ください。
防犯診断・対策のご相談・防犯商品のご紹介・お見積もり、受け付けております。

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