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防犯コラムcolumn

夜道の防犯 ①危険な場所

夜に遭った怖い体験談を紹介しましたので、今回は夜の防犯対策です。
 ※参考【いつもの道にひそむ危険】

昼間は至って平穏だけれど夜になると危険そうな場所・なぜ危険なのか、身近な所から洗い出しをしましょう。例えば【家の周囲】【通勤通学路】【よく行く場所】【駅・バス亭周辺】【駐車・駐輪場付近】など。


①家の前・玄関・階段・エレベーター
子供の頃「おうちに帰るまでが遠足です」と決まり文句がありましたが、「中に入って鍵をかけるまで」気を緩めないことが大人になっても重要です。

獲物を確実に狙えるのは、「必ず現れる場所」=自宅であり、一番気が緩むのも自宅です。
家に誰もおらず門扉を開けて敷地内に入ると、塀や生垣で外からは死角になります。玄関前で鍵を取り出す中、鍵を開けるという半ば無意識にできるルーティン中は背後・左右へ無警戒になりがちです。

集合住宅やテナントビル等で階段エレベーターを使用する際も要注意です。監視カメラ付きエレベーターでも顔を隠すことはできますし、途中で乗り込んでくる、到着フロアで待ち伏せている場合もあります。
階段は死角も多く、監視カメラは全部の階を網羅できないので、設置されていても出入口です。




②駅や高速道路の高架下・高架沿い

黄昏の似合う風景ですが…

高架下死角になり、不審者が待ち伏せしたり引きずりこみやすく電車や車の騒音で何かあっても気づかれにくい場所です。
また高架下が駐輪場や駐車場になっている所はフェンス等で遮られて見通しが悪く、狙われやすい場所です。

街灯があっても寂しげな場所は危険

高架沿いは片側が高架で塞がれるので、逃げ場もひとけ・ひとめも少なくなりがちです。同僚Aも高架沿いの道で襲われました。


③無人駅・バス亭

無人駅システム導入で改札は新品

全日無人駅・夜間無人駅でも諸手続きは便利になりましたが、友人Bのように電車が走り去った無人のホーム無人の改札、駅周辺にひとけのある場所も無く助けを求める当てがない!という事態もありえます。
タクシー乗り場があっても時間帯によってはタクシーがいない可能性も。

電車内は明るくひとも多かったのに、降りた途端…


④地下通路

ドラマで襲われるテッパンの場所

駅の地下ホームや線路の地下通路をひとりで通るリスクは説明不要ですね。


⑤駐車場・駐輪場
徒歩が一番狙われやすいとはいえ、車に乗る時降りた時・場合によっては車中も狙われます。車を利用時は徒歩の時より警戒心が薄れる傾向にあります。しかも車の乗降時が一番無防備であり、停車中の車は足かせになる場合もあり、車中は身動きが取れず逃げ場のない、しようと思えば荒っぽく侵入できる密室です。
 ※参考【車に乗ったら施錠してますか?】

特にひとけのない駐車場(公園、道の駅、パーキングエリア、高架下、地下・屋内・屋上等)は要注意です。誰もいないと思っても、駐車した車の影車内にひそんでいる場合があります。

徒歩で駐車場・駐輪場の前を通りすがる際も気をつけましょう。住宅街にある契約駐車場等でも隣家の建物、ブロック塀や生垣で遮られ、通行人には駐車場敷地内に不審者が待ち伏せていても見えません。

右側の白い車が停まっている駐車場は
通行人には不審者が隠れていても直前まで見えない。

このようにどうしても死角が多くなる駐車場・駐輪場は待ち伏せされやすい・引きずり込まれやすい・引きずり込まれた後も周囲に気づかれにくい場所です。

また駐車場・駐輪場の形状によりますが、出口が一か所の行き止まりだと追い詰められてしまうことも。


⑥空地・公園・林やしげみ・池・川・堤防、神社・学校・グランド等
上記どれも側を通る際にリスクがある場所です。夜間に敷地内へ入るのは、通り抜ければ近道だとしても更にリスクがあります。

叫んでも聞こえにくい
助けてくれるひとがいない
公園の外に通行人がいても見えない
+逃げ場が限られる
左は自転車置き場とグラウンド、右は空地
夜になると…

無人になりやすいエリアは広ければ広いほど、リスクが増します。また監視カメラが無い・あるいは少ないことが分かりやすい場所は危険です。
写真では雑草が刈られ、定期的に整備されているエリアだと分かりますが、暖かい季節になればあっという間にしげって死角も増えます。

例えば昼間は新居ばかりで綺麗な新興住宅エリア。宅地開発されたばかりで空地が続く区画を通らないと新築の建つ区画へたどり着けない、自宅の周囲に家が建っていない、なんてことがあります。
どんどん家が建てば、通行も夜間の在宅も心強い。ひとけ・ひとめは普段意識する以上に防犯上のポイントで、地域で自衛・防犯意識を持つことで安全レベルを上げられます。


⑦工事現場
常時存在する公園等の⑥と異なり、工事現場は期間限定である時突然現れます。

死角だらけ
工事予定地

がっちりフェンスで侵入できないようにしてあっても、搬入口はチェーンだけの場合もあり、引きずり込まれればフェンスや防音シート・機材等が死角になってしまいます。また、片側を塞がれるので逃げ場もひとけも減ります。
夜の工事現場を見ると「ひとつ屋根の下」の小梅を思い出してしまいます。ドラマとはいえ工事現場のあのシーンは痛ましい。


⑧空き物件

集合住宅は写真のように侵入禁止のフェンスで管理され、監視カメラは動作したままの場合もあります。しかし通行の際はフェンスが片側を塞ぎひとけ・ひとめが途絶えやすい区画となりえます。
また、一軒家は建物入口は封鎖できますが敷地全体となると難しい場合もありますし、盗まれたバイクが空き物件の集合住宅の敷地に隠して停めてあったことがあり、管理会社の目の届かないところで出入りできるようにされている場合もあります。


⑨擁壁・階段・フェンス沿いの道

昼間は車通りの多い道ですが夜はひっそり

擁壁階段フェンス沿いの道は死角を作るだけでなく、逃げ道を減らします。この道のようにガードレールもあるとなおさらです。


⑩その他「ひとめ・ひとけが途絶えやすい」「死角」「身を隠せる」「見えにくい・聞こえにくい」「暗い」「追い詰めやすい」など、犯人が狙いやすい場所
①~⑨に挙げた以外でもリスクはあります。曲がり角・へこんだ場所・出っ張った場所の裏、シェードのある場所、行き止まり、人がいないことが明らかな建物・その影、公衆トイレ(屋外屋内共)、路駐の車(車内に人がいる/車の物陰に隠れている)、大きな看板やオブジェ、自動販売機等、木立、音をかき消す噴水など。

ひったくりは近いエリアで頻発することもある犯罪です。
各警察のサイトや情報提供サービス(愛知の場合はアイチポリスやパトネットあいち等)があり、事件の頻発具合や発生した町名まで知ることができることもありますので、用心するのに役立ちます。
 ※過去記事参考【防犯は地域の犯罪情報を知るところから】



危険が想定される場所の洗い出し、なぜ危険なのか警戒ポイントが掴めたら、次は対策です。