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防犯コラムcolumn

認知症と鍵②+α

2022/10/13

前回は玄関・勝手口編でした。今回は窓と生活に関わる対策品です。


■落下して大怪我する前に

玄関や勝手口を対策してひとりでの外出を制限すると、今度は出られる場所を探してにたどり着く場合も。腰高窓の高さでもご高齢者には危険、それがベランダ等の高い位置から落下しては一大事です。

【窓の補助錠や人感センサー】
以前、窓は既設の鍵(クレセント錠)では無締りと同じだと、窓の防犯記事を上げましたが、そこで紹介した対策品が活用できますので下記リンクからご参照ください。
泥棒が侵入するナンバー1の窓を対策することで、徘徊防止と防犯性向上が同時にできます。
 ※対策品紹介:【窓こそ守ろう!お手軽編】
 ※窓の防犯記事:【窃盗被害に遭いやすい家 其の弐】

錠前付きクレセント錠への交換や窓用補助錠は比較的安価で工事(穴開け)無しで設置できる製品が幾つもあります。どちらも穴タイプまたはダイヤル式がオススメです。更には外開き窓用、窓枠のすれ違い部分が狭い窓用もあります。

LINK先の対策品紹介にある『どろぼうセンサーⅡ』は窓を開ける振動を感知して90デジベルの大音量を発して侵入者を撃退するタイプです。
防犯を兼ねて同製品でも良いですし、認知症対策としては室内に一緒にいる時用なので自分が目を覚ませる音量、または別室にいてもすぐ気づく音量で大丈夫ということなら、音量切替えできる製品も出ています。


私の少ない体験ではありますが、認知症の方は反応が希薄であっても、予想以上にアクティブな場合があります。
深夜に我が家の掃出し窓の前に小柄で腰の曲がったお婆さんが立っていたのですが、門扉は施錠されているのでお隣りと隣接する裏手しかルートは無い筈。お隣りとの仕切りになる柵はお婆さんの腰よりやや高さがあるのにどうやってか乗り越えてきたらしいのです。

柵をの乗り越えてやってきたのは…
お婆さんでした

このレベルの柵を越えようとするなら、ベランダの柵でもよじ登ろうとするだろうし、身を乗り出したら…と想像して怖いですね。是非対策を。
ちなみに隣近所の方ではなく、同じ町内でしたが移動距離もそれなりでした。



■本人を探したい!!

徘徊を防げれば一番ですが、防ぎきれなかった場合は捜索が必要になります。
市を跨いで発見された話もあるくらい長距離を移動する可能性もあり、そんな広範囲を個人(家族)が探すのは難しい。そのまま行方不明の場合も…。
危険な目に遭う前に素早く見つけ出したいというのが家族の願いです。スマホを持って出てくれればGPS機能で発見しやすくなりますが、何も持たない方が多いのではないでしょうか。

【見守りタグ】
GPSタグ、Me-MAMORIO等のBLEタグ+探索システムがあります。

本人が常に持ち歩く習慣のある物や身に着ける物にタグを付けるのが基本ですが、新しくキーホルダー型やブレスレット型をつけさせると自分で外してしまう、財布やバッグに忍ばせておいたけど持っていかなかった…ということがあります。
その為、靴に埋め込んだり服に付けたり…様々な工夫をされている方が多く、取り付けやすいタイプが出ています。

こういった製品(タグ)を購入+スマホで位置情報確認、または専用アプリを入れて居場所を特定することになります。

更にはメーカーや警備会社のサポートサービスもあります。


■すぐ物を無くして大騒ぎ

認知症の方は怒りっぽくなる傾向にあるそうです。思い通りいかないことが増え、ストレスが溜まって爆発!介護者にとってもストレスになります。
ということで、少しでもストレスを減らす為に…

認知症の方は物を無くしやすくなります。どこに置いたか忘れてしまうからです。誰かのせいにしたり疑ったり。探し回って部屋を荒らし、片づけられない…物忘れの度にそれでは人間関係も生活環境も悪化します。


【紛失防止タグ】
お財布、携帯、鍵、その他貴重品、リモコン、認知症の方にとって大切な物等、無くすと騒ぎになる傾向の高い物にキーファインダーやMAMORIO等のタグを取り付けておけば、無くした際にアラームやスマホへの通知で場所を知らせてくれます。

取り付ける物によって、キーホルダー・タグ・カード・シールといった形状が選べます。
探す機能としてはアラームやライトで場所を知らせる、スマホへ位置情報の通知、または受信機と送信機が決まった距離を離れると警告音等、機能は様々ありますのでご確認を。
専用アプリが必要な場合もあります。合わせて受信がスマホの場合は設定や操作、バッテリーやパケ代等の消費についても確認しましょう。


種類が豊富なのでご自身にとって使い勝手の良い物、操作と捜索がしやすい物を選びましょう。
またタグの稼働には充電式、電池式(交換可能)、使い捨てタイプがあり、いざ探す時に電池切れや製品寿命が切れていては意味がありません。こまめに電池残量は大丈夫か操作確認、または製品寿命前に交換しましょう。


■冷蔵庫を漁ってしまう

認知症になると満腹中枢が機能しなくなったり食事をしたことを忘れて暴食する、冷蔵庫を開けっぱなしにして腐らせる、中身をぐちゃぐちゃにしてしまう等が起こりえます。
そうすると食べ過ぎや傷んだ物を食べたことでお腹を壊してしまったり、食料を全滅させてしまって予定外の買い物へ行かなければならなくなります。それを繰り返されたら大変…。

【冷蔵庫ロック】
丈夫なワイヤーと南京錠(ダイヤル式や鍵タイプ)のセット。

※子供のイタズラ用で材質が弱い物は壊される可能性があります。
 ご高齢でも大人の力で、且つ加減せずに開けようとします。

炊飯器ロックという商品もある模様。触ると危ない物や困る物は施錠できる場所に収納、収納できない物はロックをかけると安心です。
昨日今日のことは忘れても、長年培ってきたことや習慣だったことを繰り返したがることがあるそうです。私だったら認知症になった自分がおもむろに合鍵マシンを操作し出す姿を想像したら怖すぎます!安全点検と集中力が必要な、金属をカットしたり穴を開けたりできるマシンをそんな状態で操作するなんて、指が無くなりそう…。

しかし認知症の方も不鮮明不明確になる自分自身の中で懸命に戦い、生きようとなさっているんですよね。ここまで守る為に制限する対策品を紹介してきましたが、「したいこと」=外へ出たい・何かをしたいを制限しすぎると、ストレスがたまって更に危険な行為や暴れる等になる場合もあるそうです。
介護者に不都合がなくサポート可能な時間帯にしたいことをしてもらう、あるいは他者の力やサービスを活用することも大切になっていくと思います。


■様子を確認したい

【カメラ・スピーカー】
鍵屋の我々が設置するのは侵入盗対策の防犯カメラですが、外出中に介護者の様子確認は、お子さんやペット用の見守りカメラなら簡単に設置できます。

スマホから様子を確認、会話も可能なタイプもありますので、お薬の時間等を忘れないよう伝えることもできます。

また動作検知した時のみ録画する機能のあるタイプなら、動画を見るのは確認が必要な時のみ、何もなければ検知ログだけ確認して極力プライバシーを侵害しないという配慮も可能です。

こういった製品を用い、メーカーや警備会社の介護用サービスもあります。



認知症①②に渡って専門工事不要のお手軽な対策品も多く紹介しましたが、同種製品が幾つかのメーカーから発売されていたり、それぞれ違う部分もあります。これから益々進歩する分野だと思いますが介護する方のニーズにまだまだ追いついていない、強度や機能不足等物もあるかもしれません。
できるだけ製品内容を調べて比較し、使用者の声等も参考に、ご自身のニーズに合う製品に出会われますように。