防犯コラムcolumn
最近の記事
カテゴリ
月間アーカイブ
- 2023年7月 (1)
- 2023年6月 (2)
- 2023年5月 (1)
- 2023年4月 (2)
- 2023年3月 (1)
- 2023年2月 (1)
- 2023年1月 (1)
- 2022年12月 (4)
- 2022年11月 (2)
- 2022年10月 (2)
- 2022年9月 (2)
- 2022年8月 (2)
- 2022年7月 (2)
- 2022年6月 (2)
- 2022年5月 (2)
- 2022年4月 (2)
- 2022年3月 (2)
- 2022年2月 (2)
- 2022年1月 (2)
- 2021年12月 (3)
- 2021年11月 (3)
- 2021年10月 (2)
- 2021年9月 (2)
- 2021年8月 (4)
- 2021年7月 (3)
- 2021年6月 (3)
- 2021年5月 (3)
- 2021年4月 (6)
- 2021年3月 (5)
- 2021年2月 (3)
子供と鍵穴に異物
2022/08/18
【トラブル★子供と鍵】で締め出される危険と対策についてまとめましたが、今回は補足です。
ドラマやアニメで怪盗や探偵、囚われた主人公がクリップやヘアピンを伸ばしてドアや手錠の鍵穴に挿し込み、コチョコチョと中をいじって解錠するシーンがありますよね。
あれの影響でしょうか、子供の悪意なきイタズラで「鍵穴に異物が詰まってドアが開かなくなった!」ということが結構起こります。
実は私も子供の頃、憧れの俳優さんが刑事ドラマで鍵開けを特技としていて、やってみたくて仕方ありませんでした。そうでなくても子供時代って穴があったら何か詰め込んでみたくなる気がします。
当サイトの作業事例は対応したすべてをアップしているわけではありませんが【異物詰め込み】事例14件中、判明しているだけで8件が子供のイタズラによるものです。
よく詰め込まれる物として、圧倒的に枝が多い!子供にとって鍵がわりに挿し込める手近な物です。
枝は折れやすいので引っかかって抜き取れずに詰まる、あるいは中で擦れて皮や木片が残ることで詰まりの原因になります。
他にも定規を挿し込んだという証言があったり、取り出したら何かは不明でもプラスチック片が出てくることも。鍵穴に入りそうな手近な物を入れてしまうのでしょう。
こういったパターンはお子さんが大人の真似事をしたいという好奇心旺盛、成長意欲の高い時期、「ココに鍵以外を挿し込んだらおうちに入れなくなる」ことを教えてもまだ理解できない、あるいは理解したけど好奇心に抗えないのかもしれません。
家の前や庭で遊んでいて、ちょっと目を離したら鍵穴に枝を詰まらせて締め出された!とならないよう気をつけてください。
クリップ等の針金は枝と違って折れたり皮などのゴミを出さないかわりに、中で嚙み込むと固い分だけ取り出せなかったり、シリンダー内部を損傷させる危険があります。
そうなると鍵屋として心配なのは、異物取り出し作業費だけでなく損傷したシリンダー交換費がかかってしまうということ。
更には枝、プラスチック、針金、その他何であれ、最悪取り出せないほど固く噛み込んでしまえば破錠+交換になりかねません。
「絶対にやってはいけない」ことだとお子さんに教えると共に、TVで見かける鍵開けシーンについてははっきりと「そんな物で鍵は開かない」という現実と物語の違い、「鍵開けは困った人に対してその知識と技術を持ったプロが行う作業」ということを伝えて頂けたらと思います。
ドラマやアニメは検閲がかけられ、当然のことながら不法侵入や窃盗につながる情報・手段を公共の電波が公開したりなどしない。大人には当たり前のことですが、子供は夢見ちゃうんですよね。
ちなみにディンプルキーともなると四面全てに穴が刻まれているタイプもあり、シリンダーの中で各穴にぴったりとピンが当てはまらないと解錠できない複雑な構造です。
【トラブル★鍵が回らない】で異物の詰まりと鍵の構造についても触れています。
子供のイタズラ以外の異物としては、耐久年数を越えたことによる劣化した部品、塵や埃が固まって詰まる、嫌がらせによる異物詰め込み等が考えられます。
リンク先に詳しく記載してありますが、異物詰め込みで鍵が刺さらない、回らなくなった時に、決してしてはいけないことがあります。重要なのでこちらでも簡単に記載します。
最も悪化させるのは、食用油等の一般的な潤滑剤を注入すること
食用油や普通の潤滑油はヌルヌルした油膜によって部品を潤滑させます。しかしこれを鍵穴に注すと錠の中に溜まっている埃等の汚れを含んでベトつき、精密な設定がされているピンに詰まって動かなくなってしまいます。
ヌルヌルするので異物を摘まんで取り除く際も滑って引っ張り出す作業が困難になります。
鍵以外の物を挿し込んでかき回す
強引に鍵を押し込んで力で回す
スコープや専用の道具を使うわけではないので異物を余計に中へ押し込んでしまったり、折れかけて内部を狭くしていただけの部品が折れて完全に引っかかってしまう危険があります。
間違った鍵を挿していることが原因ではない限り、鍵が途中までしか挿さらない・回らないという症状は鍵屋さんへ相談・対応を依頼しましょう。