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「扉」のアーカイブ
被害に遭いやすい家の特徴 其の参
被害に遭いやすい家の特徴の続き、今回は出入口です。
・入口に鍵が1ヶ所しかついていない
・サムターン、ピッキング対策がされていない
近年建築された建物の場合、最初から対策済みの場合も増えています。しかし家は長く住み続けることのできる財産です。築数十年でも現役の建物も多く、当時はまだ錠前も1ヶ所が普通、サムターン・ピッキング対策などない頃の建物もまだまだ多い。
ひと昔前、カム送り解錠が問題になって今やほぼ対策できたように、サムターン・ピッキング対策もそれに続くべく、古い錠前の交換時には対策された錠前の選択を、そして今一度防犯意識を持つことで、これらの手口を撲滅できる日が来るのだと思います。
しかし対策をすれば次の手口が横行するもの。既に今はサムターン・ピッキング以外の手口をも心配せねばならない時代です。
ということで、玄関・勝手口の現状を改めて確認してみましょう。
■錠前の性能だけじゃなかった
その出入口が侵入可能かどうかを判断する場合に見るべきは、錠前の性能だけではありません。では、どこを見るべきでしょう?
・ドアにポストがついている
・ドアスコープがある
・ドアにガラス部分がある、または小窓が近接
・サムターンが一本の指で押せば回るタイプ
・上記サムターン(室内側から錠を開閉するつまみ)が露出している
当てはまるものがあれば、サムターン対策が必要です。
どこかしらの隙間や穴から工具を差し入れてつまみを回し、解錠する手口がサムターン回しです。
ドアにポストがついているタイプは言わずものがな、ドアスコープもくるくる回して簡単に取り外せるタイプは、工具を入れる絶好のポイントになってしまいます。埋め込みタイプだとしても容易に壊せます。
窓の記事でも書きましたが、ガラスは容易にこじ破れる為、彩光にガラスを用いている扉、玄関に近接した小窓がある場合も対策が必要になります。
つまみが一本の指で回らない防犯サムターンだった場合、少しは安心できますが、既にそれらをも解錠可能な特殊工具が存在する為、万全ではありません。
上記ポイントでサムターン回しができてしまう出入口は、例えどれだけ防犯性能に優れた錠前をつけていても、侵入されてしまうのです。
■錠前(シリンダー錠)
・古い錠前で、鍵穴をカバーするカラーを引っ張ると動く場合
ドアを開いて刻印を確認してください→【カム送り対策】
※美和ロック(MIWA)は刻印に下線があれば既に対策済み品です
カム送り解錠可能なシリンダーに該当する場合、簡単に解錠されてしまう為、シリンダー交換か補強パーツで対策が必要です。
・鍵が一ヶ所しかない
・耐ピッキング性能10分以上
鍵が一ヶ所しかない場合、補助錠をつけるか、既設の錠前を耐ピッキング性能及び耐カギ穴壊し性能の高い強固な錠前に交換することをお勧めします。
二ヶ所鍵があっても同一の錠で性能が低ければ解錠は手間ではありません。
ちなみに、経験からすると防犯意識を持って慣れてしまえば二ヶ所別鍵でも面倒に感じなくなります。むしろ安心感がありますね。
いずれにせよ、防犯性能の高いシリンダーが望ましいです。侵入の手間に5分以上かかる場合、7割の泥棒が諦めるというデータから、各シリンダーメーカーは防犯性能の高い錠前を開発してきました。→【防犯商品 シリンダー】
その中でも基準を満たし、防犯性能試験に合格した錠はCP認定錠と呼ばれます。
■外開きという、日本のドアの欠点
日本の家の中では靴を脱ぐという文化は、清潔な暮らしという観点からとても大切なことです。
が!! …それが欠点になることも。
日本家屋は靴を脱ぐスペースとして三和土を維持する為、横開きの扉(引き戸や引き違い戸)にするという合理的な設計でした。しかし洋風家屋もイイよね!ということで普及した現代、洋風扉は三和土の為に外開きにしかできません。
防犯上、外開き扉の防御力は物理的に弱いという欠点があります。サムターンやピッキングといった工具とテクニックで華麗に解錠する泥棒ばかりではありません。
近年増えている侵入手口はパワー型です。扉の隙間から覗くかんぬき部分にバール等を差し込み、テコの原理で錠前や扉の枠ごと壊して開ける手口が横行しています。
知識も技能も工具も不要!バールやゴツいドライバーが1本あればカップヌードルが出来上がるより早く侵入でき、万が一の際にはバールで住人を制圧することもできてしまうのです。
バール等でこじ開ける手口は警察も注意喚起をしており、不況等で治安が悪くなればなるほど、更に増える手口でしょう。
今更、三和土を無くして内開きの扉に換えるのは難しい。侵入の手口からして荒々しい窃盗犯と遭遇するのは命の危険を感じます。
次回→「出入口を守ろう!」
バールの話なんてしといて!怖くて連載なんて待っとれん!具体的なことをはよ!…という方は、お気軽にご連絡ください。
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