事例 キーワード検索
事例カテゴリー一覧
タグ
作業場所 愛知県名古屋市中区栄
本日は提携先メンテナンス会社様より「引き戸の開閉がとても重たいのと、取っ手がグラグラしているので直して欲しい」とのご依頼で出動!
この位置でいったん止まってしまいます。
かなりグラつきます。
お伺いしてみると、確かに扉がとても重たく開閉するのに力がいる状態で、扉を10センチほど開けたところで一旦扉が止まってしまいます。
取っ手がグラついているのは、扉がスムーズに動かないため取っ手に負荷が掛かりネジが緩んだのでしょう。
養生して扉を外して置きます。
ヨコヅナのステンレス戸車
原因を究明するためまずは扉を外してみると、木製のそんなに重たくない扉にもかかわらずステンレス戸車がついていました。
恐らく元々ついていた戸車の調子が悪くなり、お店の方かどこかの業者がステンレス戸車に交換したんでしょう。
対してレールは元々ついていたであろうアルミレールのままでした。
金属は種類によって硬度に違いがあります。
上のリンクを参照していただくとわかりますが、ステンレスにも様々な種類があり、今回ついていたヨコヅナのステンレス戸車はSUS304を使用しているので硬度は150Hvという事になります。
対してアルミニウムは硬度25Hvしかなく非常に柔らかいので、ステンレス戸車により日々摩耗してしまいます。
レールを見てみると、ちょうど中央のあたりにアルミの粉が散乱しています。酷く摩耗しており窪んでいるうえ穴まで開いている状態でした。
扉が10cmくらい開けたところでしまうのは、室外側から向かって左側の戸車が、この穴にはまり込むのが原因でした。
M!
右が既設レール。左が交換するレール。
こうなってしまったらもう交換するしかありません。
レールを外して寸法を測り画像を元に適合する物を探しましたが、全く同じ物が見つからなかったので、近い物を取り寄せて現場で加工して取り付けることにしました。
右がジュラコン戸車。左が既設ステンレス戸車。
取付け穴がかなり奥まっているのでワッシャーで高さを調整して取り付けます。
せっかくレールを新品に交換しても、戸車がステンレスのままだと近い将来また同じトラブルが起こりますので戸車を交換します。
アルミのレールに適合する戸車はジュラコン戸車と言います。
ジュラコンはポリプラスチックス社の登録商標で、一般的にはポリアセタール、アセタール樹脂と呼ばれている物です。
歯車やねじ、軸受けなどの機械要素部品からサッシやブラインド部品などの住宅設備関連まで幅広い物に使用されています。
適度な硬度と耐久性を併せ持っており、アルミや木質系のレールにはピッタリという事なんでしょう。
建具屋のような仕事もしますよ~
ピッタリ♪
交換用のレールは既設の物より高さがあり、そのまま設置すると浮いてしまい躓いてしまう原因となって危ないので、ノミで彫って溝を深くします。
ちょうど良い深さまで彫ったら、レールをはめ込み固定します。
続いて緩んでいた把手のネジを増し締めしていきます。
この把手を固定しているイモネジ4点のうち2点が何故か木ネジで留められていて、取り外すのに苦労しました(汗)
取っ手を取り外したら固定しているネジを思いっきり締めてから元に戻します。
全て終わったので動作確認したところ軽やかに動きすぎなくらいです(笑)
あとはお店の方に確認していただいて作業終了。
ご依頼ありがとうございました~
レバーやドアノブの故障、フランス落とし、建具、扉、ドア、丁番(蝶番)戸車、レールの交換、建付け調整・修理はカギの救急車 黒川店 上飯田店 までお気軽にご相談ください。